2023年9月9日土曜日

中華スキャナで故障診断 キャンター編

 最近の車両では故障診断機(スキャナ)が無ければ故障の原因追及が難しくなってます。従来の経験と勘に頼った自動車整備の時代はもう 過去のものとなりつつあるようですね。

逆に言えば原因をピンポイントで探ることが出来るので原因解明の近道になり、また内容によっては自家修理も可能であり外注修理費の圧縮にも有効ではあります。

そこで今回はkumayarouが普段使いしているスキャナで キャンター故障診断の様子を紹介します


タブレット型の診断機で日本語対応になっています



このスキャナはディーゼル車の診断に特化しており、国産メーカー4社もカバーしています

まずは診断のメニューよりFUSO(三菱車)を選択

車種はヨーロッパの排ガス規制カテゴリーに分類されているようです
ブルーテックキャンターを診断するのでユーロ5を選択


次にキャンターを選択
ちなみに戦士はファイター(中型クラスFK)だと思われます


エンジンチェックランプ点灯他、現在故障・過去故障を診るので
EEC燃焼機関制御ユニット(ECU)を選択


トラブルコードを選択

ちなみにデータリストを選択するとライブデータが確認でき、エンジン稼働時の各センサー類からの情報が細かに確認できます


まずは現在故障(ノーマルモード)の履歴から確認します


出ました

この車両では6個の現在故障が表示されましたが、これをもとにメーター内での表示された(今回はDPF再生ランプのオレンジ点滅)チェックランプ点灯の原因を探っていくわけです。


レポート機能もあるのでプリントして、エラーの内容と修理の履歴を記録し管理することが出来ます。

ひととおり診断個所の点検修理が済んだのち、故障履歴をクリアして青空整備の完成となります。


今回は診断結果により下記の点検修理をおこないました

ラムダセンサー脱着清掃・コネクタ清掃

DPF温度センサー(上流)脱着清掃

DPF差圧センサーパイプ(上流・下流)脱着・詰まり清掃

DPF差圧センサー清掃

☆EGR分解・バルブシャフト給油


BANZAI製やディーラーで使っているものには到底及びませんが不満もありません
ホビー程度に車いじりするにはちょうど良いのかも知れませんね。私も専用機を使ってまで突っ込んだ修理をする気はありませんので(笑)

EGRの車上分解給油は機会があれば紹介したいと思います


2023年9月2日土曜日

EGRユニット(EGRバルブ)の分解

 今回はエラーで交換したEGRバルブを分解してみました

エラーコードは2791-31(EGRバルブの制御電圧高)と27-15(EGRバルブのポジションエラー)で交換したものになります

スキャナで何回かエラーリセットしたものの、度々同じエラーでチェックランプが点灯するので交換にいたりました。




排気ガスの入口側です
写真では分かりずらいですが、排ガス流入量をコントロールするバルブが見えてます。

このバルブのシャフト部分の渋り(摺動不良)でエラーを返すのかも知れません


開けてみます

黒いカバー(のようなもの)を外します
トルクスねじで ねじロック剤が塗布してありますが、さほど固くなく緩めることができました。


中身はこんな感じです

ステッピングモーター(かな?)・アイドルギヤ・バルブ駆動用ギヤで構成されてます



構造は さほど複雑ではないですね

ギヤ部分は期待するほど やられてませんでした


以下写真はありませんが、ギヤを手で動かすと確かに動きが渋いようです。
モーターに直接電源を差しテストしてみましたが普通に動きます。しかしモーターを制御している作動電圧が何ボルトなのかデータがないので、この作動チェックが適正かはあやしいところです。

バルブの周りを清掃してシャフト部分に給油したところ、動きが軽くなったように感じます。
結局この部分が原因だったのでしょうか?他でも同様のエラーを吐いてる車両がありますので、次回は車両に取りついたまま分解給油してみたいと思います。

EGRバルブ・部品代も高いけど交換作業工賃も高いですよ









2023年5月18日木曜日

クーラーコンデンサーファンモーターの交換 その2 キャンター 30万キロ走行

今年も冷房本格稼働の季節が来ましたが、今回は先入観で良否の判断をするのは誤診を招くというお話です。

ドライバーさんから「クーラーのスイッチを入れると異音がする」との事で点検・確認すると、確かにコンプレッサーが入ると音の出どころはわかりませんが ”うなり音” がわずかですが聞こえます。

でもドライバーさんは車内でも聞こえるほどの異音って言ってたよな・・・と思いつつ、コンプレッサーを注文し後日修理する事にしました。




作業当日、車両を作業しやすいようスロープ板に乗せようとキーSWをオンにしたとたん ”ギャーーー” っと騒音に近いくらいの異音が出ています。


こっちかよ(コンデンサーファンモーター)と思い、早速部品の手配などしながら つくずく ”コンプレサー交換” のような大仕事にならなくて良かったと思いました。マニホールドゲージをつなぎ冷媒ガスを〇〇〇〇する準備を始めようとする直前の話です。


前回同様コンデンサーの取付をゆるめ、できた隙間からユニットを引きずり落とします。

キャンターのコンデンサーファンモーター交換は初めてでは無いので、作業もスムーズに進み昼には完成出来ました。

参考までに、前回の作業の様子は下記をご覧ください

ドライバー ときどき整備士: クーラーコンデンサーファンモーターの交換 キャンター 2015年式 43万キロ走行 (kumayarou.blogspot.com)


先入観が邪魔をして今回はもう少しで大仕事になるところでしたが、やはりドライバーさんからの報告はよく聞くものだと改めて思ったところです。


今回はユニット取り外し30分、モーター交換に10分、部品調達に3時間・・・でした

2023年2月7日火曜日

帰ってきた キャンターLED化計画 LEDテールランプ編

私も常用便で半年近く担当車両に乗っていると 何かと車いじりの気持ちが沸いてくるもので、以前から気になっていたLEDテールを取り付けてみました。


とりあえず完成写真からです

どこかで見たようなデザインですね


こちらは以前 日野4トンに取り付けた物の巾狭タイプになります

参考までに前回の様子をご案内します

電源(信号線)の取り出しです
私の場合、カプラーよりボディ側で取っています。このハーネスをほぐしLEDテール用配線を割り込ませていきます


今回もいちいち点灯させながら各信号線を確認しています


分岐させた配線は取り回しを考え十分な長さで取っています。後にコルゲートチューブをまいて防水カプラーにて仕上げました。


取り付けイメージです

車検対応ではないので、手間をかけずに元に戻せるよう考えるのが苦労したところです。

まずはテールランプを取り付けているブラケットを上下・前後反対(分かりずらいですね)に取り付けています。これは純正ランプを残し、ハイフラ・SAMランプ対策のためにあえてこうしています。

ひっくり返したブラケットにL型金具を抱き合わせ そこに純正ランプを取り付けました


分かりますか?自分のキャンターと見比べてみて下さい


LEDテールにもL型金具を取り付け 車両側ブラケットに取り付けます


ちょうどこのような取り付けイメージになります


完成


 今回は車検も近いので暫定的に取り付けましたが、次回はもう少し取り付け方法を工夫しSAMランプ対策もしていきたいと思っています。

つづく

2023年1月9日月曜日

パワーゲート開閉スピードの調整 新明和マルチゲート

私も常用にて平日出っ放しですので宿題も溜まる一方です。

なかでも緊急性のあるものについては外注修理にて早々に対応、運行に支障のないもの・自社整備修理で行けるものはなるべく自社で実施しております。
(決して外注業者さんの仕事を奪うつもりはありませんが)


こちらはキャンター パワーゲート装着車両になります

ドライバーさんからの報告で「ゲート開けるときと下げるとき、他の車と比べると作動が遅いので見てほしい」との事でした。

新明和マルチゲートの場合 リモコンスイッチの操作により展開・下降はゲートの自重で作動し、上昇・格納は油圧モーターにて作動します。

これを踏まえ調整を行っていきます


ユニットを開けるとスピード調整用のバルブが見えます


2個並んでいるうち下側は上昇・格納調整用です

ロックナットを弛め ゲートを作動させながら少しづつ慎重に調整していきます


今回こちらがメインですが展開・下降側も同様に調整してあげます


本来なら荷物を積んで動作確認するべきなのですが、ドライバーさんからの報告を聞く事にし作業の終了となりました。

今回のように簡単な調整作業ではありますが、メーカーさん曰く「かならず工場に点検依頼して下さい」との事でした。


お約束

もし参考にされる場合、ゲート操作時重量物の取り扱いには危険が伴います。当然メーカー・ディーラーの修理補償はありませんので自己責任でお願いします。

タイヤの目視点検について


この写真 見比べて違いがわかりますか?

こちらがリヤ外側でパンクしてます。一見するとわかりませんね


反対側です

あまり違いが無いような・・・



 でもよく観察すると ホイールリムとタイヤビード部分に隙間があります


見てしまったものは仕方ありません。当社でお世話になってるタイヤマンさんに持ち込み修理をお願いしました。

多分この状態ではドライバーさんも気づきにくいと思いますが、出庫前・入庫後の車両点検は大事だと改めて思いました。


日常点検は我々職業運転手の義務ですので、直接路上故障につながる部分は見逃さないようにしたいですね

2023年1月3日火曜日

セルモーター交換と寿命の考察 キャンター

新年を迎えましたが相変わらずドライバー職のほうが忙しく、外注に投げてばかりのkumayarouです。

そんな中でも今回はキャンターのセルモーター交換と寿命について考えてみました


寒くなってくると早朝エンジンが掛かりづらい車両がちらほら出てきますが、今回の車両もそんな1台でした。

バッテリーも弱ってそうなのでとりあえず交換してみましたが やはりセルが重い(クランキングが重い)感じでしたので、始動回路関係を確認してみたところ なんと始動回数が6万回を超えていました。(後述)

そこでセルモーター寿命と判断しての交換作業になりました

交換作業の様子は前回同様になりますので割愛しますが 下記のリンクでご覧いただけます

セルモーターの交換 キャンター


前回苦労した分、今回は順調に脱着作業が捗ります。


外れたセルモーターとリビルド品



ピニオンギヤの摩耗具合と摺動部分の”渋り”は悪くないように見えます


フライホイル側も覗いてみました


リングギヤも多少バリは出ているものの、6万回叩かれたほどイジメられてない感じです。


あとはリビルド品を取り付け 始動確認をし作業完了となりました

やはり交換後はセルの勢いが違いますね


ここからが本題です

修理屋さんに怒られそうですがバラシてみました (コアは返却しなければなりませんが・・・)


コンミ(コンミュテータ)も摩耗が無くブラシもまだまだ行けそうですね


新品のブラシからどのくらい摩耗しているのかはデータが無いのでわかりませんが、6万回始動した中身とは思えないくらい上程度です。他に原因があるとすればエンゲージ(マグネットSW)の接点でしょうか?


 今回のような地場(ルート)配送の車両は1日に何回もエンジン始動・ストップを繰り返してますが、5年半で6万回という事は ざっくり1日40回以上セルを飛ばしてる計算になります。常用車両等 稼働状態によっては廃車(10年使用)までに計画的に交換するのも路上故障を起こさないために必要なのかと思う次第でした。

ちなみにキャンターはスキャナをつなげば始動回数まで確認出来ますが、普段のドライバーからのちょっとした話にもヒントがあるのかもしれませんね。