2021年1月9日土曜日

エアコン吹き出し口切替不良の修理その3 ブルーテックキャンター

 前回の続きです。配車に余裕ができ修理に3日間もらいましたので、自家修理で対応することになりました。完成できなくても前面吹き出し固定で車を追い出すことができるのでまだ気は楽です。

実はこの症状をディーラー工場に伝え見積を聞いたところ、なんと工賃10万円超えと修理期間1週間は見てほしいとの事でした。ディーラーでもさらに外注修理に出すそうで工賃と時間がかさむのかもしれません。もちろん本社に外注修理のお伺いはたてましたが、回答は聞くまでもありませんでした。


では早速修理に取りかかります。

エアコンユニットのダンパー部分にたどり着くには、ダッシュボードを外し上から攻めるしか方法がありません。

ここまでバラすのはもう手慣れたものです。

外れたパネルたち


ダッシュボードが外れたとこです。ユニットにアクセスするには各吹き出し口に向かうダクトも邪魔になるので外しました。



上からのぞいたところです。もしかしたらと思い、異物でも引っかかっていないか確認しましたがつまりはないようです。

ダンパー切り替えのカムを手で動かしても完全にロックされて動きません。これではケーブルが負けて曲がってしまうわけです。


さあ、困りました・・・

こういう時はとにもかくにも資料が無いと先に進みません。ディーラーから取り寄せた部品構成図をみてもそんなに複雑な構造ではなさそうですが、やはり電機屋さんの範疇でしょうか。


いよいよユニット取り外して分解か?と思いながら固着しているダンパー辺りをこじってみたり、壊さない程度にカムを動かしたりしているうちにいきなり動きだしました。


手で軽く動くのを確認してやっと一息付けました。ここまで約半日かかってしまいましたが、不具合の個所が直ったことで気持ちがかなり楽になりました。あとは元どおりにまとめるだけです。

しかし原因をつきとめるまでが私流。そこで原因を探ってみました。


ユニットの吹き出し側(デフロスター側)になにやらシミのようなものがありまだ少しベタついてます。ちょうどこの部分の下側でダンパーが張り付いていました。


デフロスターの吹き出し口付近にも似たようなシミがあり、もしかしたらコーヒーのようなものでもこぼし、それがダクト内を流れユニット内まで伝わって悪さしたのかもしれませんね。


張り付いていたところをパーツクリーナーで洗浄し、リンク関係の動作を確認しながら元どおりにまとめて完成となりました。

今回は1日で修理が完成しましたが、もしユニット脱着の作業が発生していたら、やはり交換部品の手配を含め1週間ぐらいかかっていたのかもしれません。

おわり

2021年1月3日日曜日

エアコン吹き出し口切替不良の修理その2 ブルーテックキャンター

 ブルーテックキャンターの吹き出し口切替不良は何台か修理していますが、実は今回はかなり大掛かりな作業になってしまいました。症状はやはり切替が効かないとのことで例によって点検してみると、コントロールケーブルが曲がっていました。


ケーブルの先端はダンパー切替のカムについており、チェンジレバー部分のカバーをはずして下側からの交換作業になります。
クラッチペダル左上側

手前の白いケーブルが温水コック、奥の黒いケーブルが目的のケーブルです。すぐ上にクリップがあり、外すだけでも大変な作業になります。

今回はケーブルを交換するつもりで部品を調達しておきました。

何とか取り付けが終わり作動確認したところ・・・
切替ダイヤルが動きません

何かが引っかかっているのかダンパーが動きません!!

ということで前面吹き出し固定のまま、予備車もないとの事で泣く泣くまとめて車を使ってもらったのでした。

つづく


次回予告




































2021年1月2日土曜日

いすゞエルフ エアコンフィルターが掃除しづらい

 いつものようにドライバーさんから「クーラーのフィルター外したけどつけられないよ」と言われ、いすゞはそんなにやりづらいのか・・・ぐらいにしか思っていませんでしたが私自身、いすゞはあまりさわったことが無いので車を見て納得しました。


助手席まえのパネルを外してフィルターにアクセスしますが・・・

これってどうやってフィルター外すの?ってゆうか、ドライバーさんよくフィルター外せたねと感心してしまいました。


これでは簡単にフィルター掃除もできないので、手前のハーネスやコネクターを整理してあげる事にしました。

上のグローブボックスを外し、邪魔なハーネスのコネクターを外してフィルターの通り道を確保してやります。


正面にフィルターが収まっているのがわかりますでしょうか?


コネクターは上側に逃がし固定しました。多分廃車まで触ることはないと思われますが、必要ならグローブボックスを外せばすぐにアクセスできますのでこれで良しとします。


最初の写真と見比べるとかなりすっきりしました


これならフィルター脱着で手が傷だらけになることはないでしょう



ちなみに他の車両も手直ししたのは言うまでもありませんが、こんなに汚れてもフィルター掃除が容易にできない構造って、キャンターのほうがまだましかも・・・







2020年10月18日日曜日

ヒーターが効かない時のトラブルシュートについて(日野デュトロ編)

 あっという間に朝晩ヒーターをかけるほど寒くなって来ましたが、こんなトラブルが発生しましたので点検と修理内容を紹介します。

毎朝車庫まで一緒に出掛けているドライバーさんとの会話で「最近寒くなって来たけどぜんぜんヒーターが効かないんだよね」との事で「夕方帰庫したら確認させてくださいな」とその場では答えておきましたがさて、エンジンがあったまっていてヒーターが効かない?大仕事になりそうな予感を抱きつつ、その日は配送中もその事ばかり考えていました。

夕方になり車両を確認してみると確かにエンジンは温まっていますが、温度調整ダイヤルを高温側に回しても冷たい風しか出てきません。まずはコントロールケーブルが外れていないかだけ点検しましたが外れてなく、リンク関係はスムーズに動いています。いよいよ大仕事になるかと思い「今日は時間切れなので宿題にしておいてください」と伝え、後日修理することになりました。


あまりこういう作業はしたくないのですが(当日中に完成出来ないと翌日代車がないので)修理屋さんに預けても配車に穴が開きますので、できる事だけ手を付けます。

まずはヒーターの温水回路に詰まりがないかの確認です。デュトロはフロントグリルを外すと正面に温水パイプが見えますので、触って温度差がないか確認しました。


いきなり大当たり(?)です。ヒーターコアの入口側と出口側で明らかに温度差があります。ていうか、出口側はまるで冷たいままで一瞬コア交換か?と思ってしまいました。




ホースを外しかけると気泡混じりの冷却水がの勢いよく吹き出してきましたが、これについては後述します。

さてヒーターホースを外しコアを高圧洗浄したいのですが、そんな設備道具などはありません。

そこで・・・

ヒーターコア入口側に直接水道からのホースをつなぎ勢いよく水を流しました。しかしコアが詰まっている様子はありません。それではコア出入口の温度差はなぜだったのでしょうか?

とりあえず原因もつかめないまま元どおり組み上げ冷却水を入れ十分エア抜きをしましたが、なかなかエアが抜けないのと、いつまでも気泡混じりの冷却水が循環しているのが気になります。


リザーブタンクにも冷却水を忘れず補給しておきます。ちなみにデュトロルートバンは運転席後ろに点検窓がありますが、右側にスライドドアがないと点検しずらい場所ではあります。トヨタ系のLLCは赤色ですが緑色のLLCを混ぜても問題ありません。(色は汚らしくなりますが・・・)

最後に十分エンジンを温めヒーターをかけると熱風が出るようになりました。これでドライバーさんも早朝から寒い思いをしなくて済むでしょう。


さて冷却水に気泡が混ざりホースを切る(外す)時勢いよく吹き出してきたのは、実はリザーブタンクが空だったのと冷却水不足によりヒーター回路にエアが混入し、そのためヒーターコアまで冷却水が循環していなかったのではないかと思われます。もしかしたらどこかで水漏れがあるか、ヘッドガスケットが抜けて吹き返していたのかもしれません。この車両に関しては経過を見守る必要がありそうです。

やはり毎日の日常点検、特にオイルと冷却水の点検は重要ですね

おわり

2020年9月24日木曜日

クーラーコンデンサーモーターの交換 (コンプレッサー交換の巻) ジェネレーションキャンター編

 前回の続きです。

そういえばドナー車のコンプレッサーきれいだったなあ、と思いつつ修理車のコンプレッサーをながめていると見つけてしまいました。


マグネットクラッチあたりに金属粉が・・・

クーラーベルトを外しプーリーをまわしてみたところやはりベアリングがダメになっており、空回ししてもゴロゴロしてスムーズにまわりません。このままではそのうちにベアリングがバラバラになり焼きついてしまいます。

見てしまったものはしょうがありません。ついでにコンプレッサーも交換することになりました。実はキャンターのコンプレッサーは何台か交換してますので、今回のコンデンサー脱着に比べたら慣れたものです。

真空引きをし少し冷媒ガスを入れ漏れを確認した後、規定量のガスを入れ完成となりました。


おまけ

外気温があまり高くない時は冷媒ガスがなかなか入りませんが、バケツに熱湯を張りそこにサービス缶(ガスボンベ)を入れてあげるとたっぷり入りますのでご参考までに。(あまりおすすめはしませんが・・・)

おわり  

2020年9月21日月曜日

クーラーコンデンサーモーターの交換 ジェネレーションキャンター編

 夏も終わりだというのに・・・

ドライバーさんが、クーラーからぬるい風しか出ないとの事でディーラーにて点検してもらったところ、コンデンサーファンが回っていないのでモーターの不良と診断されたそうです。

帰庫後症状を確認してみると、とりあえずファンは回っていましたが回転が弱々しい感じです。その場でディーラーに問い合わせたところ部品が納期未定であることと、工賃込々で8万円くらいとの回答でした。

年式と走行距離・修理金額を考えると本社の決裁が下りるとは思えません。ドライバーさんと配車係に泣かれ私も泣く泣く自社修理をする覚悟をしたのでした。

と、前振りはこのくらいにして修理内容の紹介です。


フロントグリルを外すとコンデンサーユニットAssyが見えます。ファンユニットはコンデンサーの上にボルト4本で留まっているだけなので簡単に脱着できそうですが・・・


取り付けボルトがコンデンサー側にスタッドで固定されているため、ナットを外してもスタッド分上に持ち上げなければファンユニットを取り外すことが出来ません。この車の場合上物が邪魔をしてその隙間さえ稼げないので、結局コンデンサーユニットを取り外してのモーター交換になりました。


作業しやすいようにバンパーを外します。パッと見コンデンサーユニットは簡単に脱着できそうですが、後に大変な作業が待っていたのでした。



コンデンサーユニットAssyはボルト4本で留まっていますが、写真のように見えている2本のほかにメーンハーネス下側に隠れて残りの2本があります。このままでは工具が入りませんのでハーネスのクランプを外し、他にもブレーキパイプや低圧ホースなどの取り付けを緩めやっとのことでボルトを外すことができました。

ここまで格闘すること約2時間。メーカーの設計者は修理する時のことまでは、まるで考えていないようなレイアウトです。

今から取り付け時の大変さに思いやられます。


コンデンサーユニットが外れたところです。切り離したパイプの取り付け部分にほこりが入らないよう塞いでやります。

冷房修理で冷媒回路を切る時は本来なら冷媒ガスの回収が必要になりますが、そんな高価な装置はありませんので(以下省略)

例によって今回もドナー車からの部品はぎ取りで賄っています。


組み上げる前にモーターが回るか現車につないで確認をしました。組み上げて作動しなかったら悲しすぎますので・・・
ちなみにコンデンサーファンの点検はエンジンを掛けなくても動作確認ができますが、電源かモーター不良かを見極めるのにはやはり難しいものがあります。

あとは元どおりに組み上げてガスを入れれば完成ですが、真空引きをしている間ふと思うことがあり作業を中断してしまいました。

つづく

2020年9月6日日曜日

エアコン吹き出し口切替不良の修理 ブルーテックキャンター

 9月になってもまだまだ暑い日が続いてますが、タイトルのとおり何台か出ている不具合と修理について紹介します。

症状はエアコンの風を全開にしても風量が弱く冷えないとの事でした。

現車を確認してみると、吹き出し口の切替ダイヤルが正面の吹き出し口の位置までまわりません。ユニットのダンパーが引っかかっているか、コントロールケーブルの動きが渋いのか、とりあえず簡単に点検できる個所から確認していきます。

先ずはセンターコンソール辺りをバラしてエアコンの操作パネル辺りがどういう状態か確認します。


とても簡単に点検できる場所じゃないですね


写真では分かりずらいですが、ダンパーのコントロールケーブルが”くの字”に曲がっていました。原因はこのケーブルの折れ曲がりの為、ダンパーを切替切れなかったと思われます。この状態での修正(ケーブル曲げ伸ばし)は作業スペースが狭く困難ですので、操作パネルをバラし作業性をよくしてやります。

風量切替スイッチの両脇4か所のビスを外し、上下6か所のツメで止まっている部分を広げて
ダイヤル部分を外します。



ダイヤル部分が外れると基板が出てきますが固定はされておらず、尚且つプッシュスイッチのリターンスプリング(4本)が抜け落ちてしまいますので注意が必要です。


操作パネルを裏から見たところです。


白いカム(のようなもの)にケーブルの先端がはまっているだけです。この状態でもケーブルを修正することはできないので、カムを外しケーブルをフリーにして作業性をよくしてやります。


ケーブルの曲がりを伸ばしペンチでつまんで切替具合を確認しました。特に摺動も渋くはなかったのですが、気休めにケーブルにシリコンスプレーを吹いておきました。


あとは元どおりに収め完成となります。また同じ個所でケーブルが曲がってしまいそうですが、ケーブルの取り回しに無理があるのかもしれません。

初めての作業でしたのでたっぷり2時間以上かかってしまいましたが、もしケーブルの交換が必要ならかなり大変な作業になるはずです。そうなる(壊される)前に、ドライバーさんからの情報収集も欠かせませんね。


おまけ

たまにはエアコンフィルターの掃除で涼しさアップ!!

これじゃあエバポを抜ける風も半減してしまいます。


ちなみにフィルターの場所は助手席前のパネルを外すと簡単にアクセスできます。(いすゞは面倒ですが・・)