2022年10月16日日曜日

バッテリー不良(バッテリーあがり)によるエンジン始動不良 キャンター

私も常用便(固定のお客様向け配車)にしばらく行く事になり整備管理業務もままならない状態になっておりますが、そんななかでもドライバーさんからの問い合わせは尽きません。

ある朝ドライバーさんから電話があり 車庫でエンジンが掛からないと連絡を受けましたが、私も出先なので対応出来ません。とりあえず電話口でセルが回るのか音を聞かせてもらいましたが「カチカチっ、カチカチっ」というだけでエンジンが掛かる様子はありません。

こういう場合は大体バッテリーあがりだと判断しますが、対応出来ないのでロードサービスを依頼して追い出す事にしました。


当日夕方バッテリーを交換する事になりますが、前日まで普通にエンジンが掛かっていたバッテリーがいきなりダメになった原因を探る必要があります。


エラー履歴を拾ってみるとたくさん残っています


直接関係ありそうなエラーはこのあたりでしょうか?

9E0000(158 0) バッテリー高電圧異常
FB0002(251 2) エンジン制御モジュール電源供給不良


エラーコードは確認出来ても原因を深掘りする事は出来ませんので、とりあえずバッテリーを交換しました。


ケースが膨らんでいますので、バッテリー液がかなり高温になったのがわかります

ターミナルも緑青(ろくしょう)が吹いています。手前のキャップが湿っていますので、バッテリー液が吹いたのが想像できますね


交換後のデータを確認してみました

エンジン稼働中もチャージ電圧は普通でオーバーチャージの様子はありません

エラー履歴を消去してバッテリー交換作業は終了になりました



おまけ

この車両は新車時からバッテリーの交換履歴が無く、4年を超える使用でしたので寿命だったのかも知れませんね。

 あるセルの液は茶色に濁っており・・・



こちらは液が無く 極板が露出してます


結果としてバッテリー不良(寿命)の為 高電圧異常のエラーを拾ったのかも知れません

バッテリーの状態を含む日常点検の実施はドライバーの責任ですが、トラックのように見づらい場所にあると 日常的なバッテリー液の点検は無理だと思います。

前職で扱っていたバスではバッテリーがトレイに載って格納されており、点検時に引きずり出して液量等の点検が出来るようになっていました。トラックもせめて横並びに搭載されていれば 液量の点検が容易になるんですけどねぇ

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