2023年1月9日月曜日

パワーゲート開閉スピードの調整 新明和マルチゲート

私も常用にて平日出っ放しですので宿題も溜まる一方です。

なかでも緊急性のあるものについては外注修理にて早々に対応、運行に支障のないもの・自社整備修理で行けるものはなるべく自社で実施しております。
(決して外注業者さんの仕事を奪うつもりはありませんが)


こちらはキャンター パワーゲート装着車両になります

ドライバーさんからの報告で「ゲート開けるときと下げるとき、他の車と比べると作動が遅いので見てほしい」との事でした。

新明和マルチゲートの場合 リモコンスイッチの操作により展開・下降はゲートの自重で作動し、上昇・格納は油圧モーターにて作動します。

これを踏まえ調整を行っていきます


ユニットを開けるとスピード調整用のバルブが見えます


2個並んでいるうち下側は上昇・格納調整用です

ロックナットを弛め ゲートを作動させながら少しづつ慎重に調整していきます


今回こちらがメインですが展開・下降側も同様に調整してあげます


本来なら荷物を積んで動作確認するべきなのですが、ドライバーさんからの報告を聞く事にし作業の終了となりました。

今回のように簡単な調整作業ではありますが、メーカーさん曰く「かならず工場に点検依頼して下さい」との事でした。


お約束

もし参考にされる場合、ゲート操作時重量物の取り扱いには危険が伴います。当然メーカー・ディーラーの修理補償はありませんので自己責任でお願いします。

タイヤの目視点検について


この写真 見比べて違いがわかりますか?

こちらがリヤ外側でパンクしてます。一見するとわかりませんね


反対側です

あまり違いが無いような・・・



 でもよく観察すると ホイールリムとタイヤビード部分に隙間があります


見てしまったものは仕方ありません。当社でお世話になってるタイヤマンさんに持ち込み修理をお願いしました。

多分この状態ではドライバーさんも気づきにくいと思いますが、出庫前・入庫後の車両点検は大事だと改めて思いました。


日常点検は我々職業運転手の義務ですので、直接路上故障につながる部分は見逃さないようにしたいですね

2023年1月3日火曜日

セルモーター交換と寿命の考察 キャンター

新年を迎えましたが相変わらずドライバー職のほうが忙しく、外注に投げてばかりのkumayarouです。

そんな中でも今回はキャンターのセルモーター交換と寿命について考えてみました


寒くなってくると早朝エンジンが掛かりづらい車両がちらほら出てきますが、今回の車両もそんな1台でした。

バッテリーも弱ってそうなのでとりあえず交換してみましたが やはりセルが重い(クランキングが重い)感じでしたので、始動回路関係を確認してみたところ なんと始動回数が6万回を超えていました。(後述)

そこでセルモーター寿命と判断しての交換作業になりました

交換作業の様子は前回同様になりますので割愛しますが 下記のリンクでご覧いただけます

セルモーターの交換 キャンター


前回苦労した分、今回は順調に脱着作業が捗ります。


外れたセルモーターとリビルド品



ピニオンギヤの摩耗具合と摺動部分の”渋り”は悪くないように見えます


フライホイル側も覗いてみました


リングギヤも多少バリは出ているものの、6万回叩かれたほどイジメられてない感じです。


あとはリビルド品を取り付け 始動確認をし作業完了となりました

やはり交換後はセルの勢いが違いますね


ここからが本題です

修理屋さんに怒られそうですがバラシてみました (コアは返却しなければなりませんが・・・)


コンミ(コンミュテータ)も摩耗が無くブラシもまだまだ行けそうですね


新品のブラシからどのくらい摩耗しているのかはデータが無いのでわかりませんが、6万回始動した中身とは思えないくらい上程度です。他に原因があるとすればエンゲージ(マグネットSW)の接点でしょうか?


 今回のような地場(ルート)配送の車両は1日に何回もエンジン始動・ストップを繰り返してますが、5年半で6万回という事は ざっくり1日40回以上セルを飛ばしてる計算になります。常用車両等 稼働状態によっては廃車(10年使用)までに計画的に交換するのも路上故障を起こさないために必要なのかと思う次第でした。

ちなみにキャンターはスキャナをつなげば始動回数まで確認出来ますが、普段のドライバーからのちょっとした話にもヒントがあるのかもしれませんね。