2020年7月5日日曜日

ブロアレジスターの交換

車も年数が経つといろいろなところに不具合が出てきます。特に廃車が決まった車に関しては不思議と大きい故障に見舞われることが多々あるものです。今回はジェネレーションキャンター・平成17年車の冷房修理ですが、例によってドライバーさんから「クーラーの風が全開しか出なくて、うるさくてしょうがないよ~」と。たしかに風量4だとラジオも聞けませんね。

経験上風量の調節が効かない場合ブロアレジスターがあやしいと思っていますが、今回ここにたどり着くまでにはまわり道をしてしまいました。



いきなりですが、助手席前のパネルをはずすと正面にブロアユニットがあります。キャンターのブロアレジスターはユニットの奥側(車両前方)にありユニットを引きずり出さないとたどり着けません。写真ではユニットを外しやすいようにウォッシャータンクを外しています。



吹き出し口切替のケーブルも外しやっとユニットが出てきました。コネクターが刺さっていた個所がレジスターです。



外れたレジスターを見るとなにやら腐食のような個所があります。


交換品との比較です。写真左が不良と思われるレジスターで腐食個所を磨いてみると、右の交換品に比べハンダが溶けてなくなっているのがわかります。温度フューズの役割をしているのでしょうか?過電流でダメになったとすれば何か原因があるはずです。


原因がつかめないままですが、ついでにブロアユニットもAssyで交換することにしました。左がドナー車から外した同ユニットです。


レジスターをつないでテストしたところ作動良好でしたので、これで元どおりに収めて完成です。

ちょっと(かなりでしたが)寄り道

ブロアユニットを脱着するのはかなりの手間になると思い、先ずはファンスイッチを交換しようとバラしたところです。実はスイッチパネルを外すだけでも大変な作業になってしまいました。センターコンソールをバラしユニットを引きずり出すためには、クラッチペダル脇のヒーターコントロールケーブルを外さなければ出てきません。


ドナー車からスイッチを借りて交換してみましたが症状は変わらず、やはりレジスターだったかと思った瞬間のガッカリ感は言うまでもありません。



今回はドナー車と2台分の脱着作業になりましたが、完成車に乗務したドライバーさんから「調子よくなったよ!」と言われただけで修理作業の苦労も達成感に変わるのでした。

ちなみに電気回路のトラブルシュートには配線図(回路図)が絶対必要であり、電気の流れを十分理解することが完成への早道だと改めて痛感したところです。





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