2023年11月30日木曜日

トラックタイヤチェーンの改造 金属チェーン(はしご型)

 今年もそろそろ地方では 降雪の情報が入ってきましたね

いまでこそ冬タイヤはスタッドレスが常識になってきましたが、まだまだタイヤチェーンが活躍する場面はあります。そこで今回はタイヤチェーン巻きの省力化を狙ったフック改造を紹介します。

なおタイヤチェーン(以下チェーン)の巻き方や摩耗状態の点検等はネット上にたくさんありますので割愛します


新品のチェーンフックは両側ともアヒルフック(板フック)になっていますが タイヤ内側のフックは掛けづらいものです。特に2トンクラスの後輪は内外間の隙間が狭く フックを掛けるのもひと苦労です。そこでこれから紹介する改造によって、慣れれば手探りで内側フックが掛けられるようになります。

下記に動画のリンクを紹介しますので興味のある方はご覧ください

https://www.youtube.com/watch?v=cP21PJRPvNk


まずはタイヤにチェーンをかぶせてサイドチェーンの長さを確認し 長ければカットします


写真ではタイヤの内側をイメージして長さを確認しています。フックの先端に掛けたい位置を合わせ 余り2コマは後ほどカットします。


写真のように矢印部分をカットしアヒルフック・ストッパーを外した後 カットした右側をたたいてカシメてやります。



このような仕上がりになります。
カシメた反対側はやすりでバリ取りしてやります

言うまでもありませんが、ここまでの作業はバイス台にしっかり固定し作業しました。


完成したチェーンを巻いて 取付状態の確認です

このくらいだと あと一コマ詰めてぴったりですが、雪が積もっている場所でのチェーン巻を想定すると 長さに余裕があったほうが巻きやすいと思います。



よほど無謀な運転(急発進・速度超過等)をしなければ、改造部分が破壊される心配はありません。これならチェーンを外す時も簡単ですね


チェーンの巻き方はいろいろありますが、この改造フックなら チェーンをかぶせてアヒルフックを仮止めし、内側フックが掛けやすい位置までタイヤを転がし(3時か9時位置)クロスチェーンが中央にくるようバランスを見ながら本締めすることが出来ます。

また今年の冬もシーズンイン前にチェーン巻きが不慣れなドライバーさんに習熟させるのと、各車両のチェーン点検実施が年末年始の課題になります。


お約束

この改造はチェーン巻きの省力化を狙ったもので、参考にされる方はくれぐれも安全速度で運行される事を願います。またこの改造で改造部分の破壊により事故・車両への損傷には対応出来ませんのであしからず。